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ギタリスト・マサ小浜 自身初となるソロ・アルバム遂に発売!         

https://firsttake.official.ec/

プロフィール

マサ 小浜

群馬県前橋生まれ。1990年Los Angelesを活動拠点とし、故ビリー・プレストンや、スティービー・ワンダー、ウォーレンGなど数々の一流ミュージシャンと共演を重ねる。

近年では、第59回(2017年)グラミー賞コンテンポラリーブルースアルバム部門最優秀アルバム賞受賞作品 Fantastic Negrito “The Last Days of Oakland”、第61回(2019年)グラミー賞コンテンポラリーブルースアルバム部門最優秀アルバム賞受賞作品 Fantastic Negrito “Please Don’t be Dead” の、二枚のグラミー受賞作品では マサ小浜のギターが大きくフューチャーされている。

2006年日本に帰国してからはEXILE、AI、Little Glee Monster、加藤ミリヤ、BENIなどのレコーディングやツアーに参加する人気ギタリスト。

※マサ小浜Official Websiteより抜粋

仕事が終わって疲れて家に帰った時、自然に流れてきて
ふと聴いた心が満ちるような。そんな作品にしたかった。

待望の1st album「MASA’S FIRST TAKE」発売!!

https://firsttake.official.ec/

〈はじめに〉
人気ギタリスト・マサ小浜 が自身初となるソロアルバムをリリースした。
世界が混沌とする中に放たれた、世界有数の一流ミュージシャン達が奏でる曲の数々は、今私たちの心に深く寄り添う。
今回のアルバムと、マサ小浜のこれまでのストーリーを記す貴重なインタビュー!

アルバムリリースおめでとうございます!
発売に至るまでのエピソードを教えてください。

今まで自分の曲をリリースしないかというオファーは何回か頂いていたんですが、仕事も忙しく、あまり自分のことをやろうという気が無かったんですよね。でも、今回コロナでツアーがストップしてしまい、かなり時間ができたんですよ。

そこでたまたまご縁のある、世界的着物のデザイナー紫藤 尚世さんがエグゼクティブプロデューサーになって下さって、今回リリースすることになりました。アルバム曲はM5以外は全てセルフプロデュース&自作オリジナルで、自分の思うままにやらせて頂きました。

そんな中、僕が大切にしたかったのは、音楽が詳しくない方が聴いても、良いと思える楽曲をつくるということ。

世界規模ですが、大変な状況の中ということもあり、あまり難しくなく、どんな人でも聴いたらポジティブな気分になれるというか・・・そんなことをとにかく思って制作にあたりました。

素晴らしい一流のミュージシャンが参加してくれて、自分で言うのも何だけど(笑)本当に良いアルバムになった!

制作期間はどのくらい掛かりましたか?

それが2週間くらいでやっちゃったんですよね(笑)

デモは夏あたりから作っていて、本気で録り出したのが昨年の11月頃、全部リモートでやりました。

過去2作グラミー賞をとっている約30年来の親友ファンタスティック・ネグリートは、5曲目に収録した「Gypsy」をプロデュースしてくれました。

ファンタスティック・ネグリートは現在、3度目のグラミーにもノミネートされていて。3枚連続なんてすごすぎるよね!

ドラムはプージー・ベル (マーカス・ミラーバンド、エリカ・バドゥ)が、ベースはコーネリアス・ミムズ(マイケル・ジャクソン、メアリー・J・ブライジ、ボーイズⅡメン)が参加してくれて、

国内からは、AIさんや加藤ミリヤさんなどのアーティスト等のツアーでも一緒に仕事していたGakushiくんや、宇多田ヒカルさんやBENIさんのプロデュースでも有名な村山晋一郎さんには本当ミックス以上に沢山助けられました。他にも本当に素晴らしいミュージシャン・エンジニアが参加してくれました。

子供の頃の出来事がきっかけで、もう長年ギターを弾いてるんですよ。

いつからギターを始めたんですか?

12歳の時。

きっかけは、同級生の友達の家に行った時、そのお兄さんがモーリスのギターを持って2階からおりてきて僕の目の前で弾いたんですよね。

その時、それを見て、「ギターってなんてかっこいいんだ!!」と。

それで次の日にギターを買いに行って、そこから今まで続けているんですよね。

たしか、当時一番安いギターを買ったんだと思います。とにかく楽しくて、当時弾けなかったコードとかももちろんあったのかもしれないけどね(笑)

深く考えず、とにかく楽しんでいました。

どんな幼少期〜だったのでしょうか?

普通におとなしい子でしたよ(笑)

そんなにぶっ飛んだ子供だった記憶はないし・・・

特別すごい子供ではなかったと思います。

どうせやるならアメリカに行って勝負したいなという想いが当時あったんですね。大学卒業後、バイトしてお金貯めて渡米して 、色んなところで演奏しました。

90年代の始めで、当時インターネットも何も無かったですからね。自分で実際行ってみないとわからないことも沢山あったなぁ。

今だったらそういう気持ちになるかどうかはわからないですね。今ならiPhone1台で家にいながら何でも出来ちゃうでしょ?

あんまり海外に行くメリットってその時ほどはない気がする。

今だったら家でいい曲作って世界に発信する方がいいですよね(笑)

実際僕のアルバムだって、今回そうだったしね!

今コロナでみんな暇だから(笑)送ると一瞬で凄いヤバいプレイを返してくれて、あっという間にアルバムが出来上がったんですよ。

今回のアルバムは全てリモートで制作を進めたんですね?

そうなんですよ。なかなか良い感じでしょ?

7曲目の Song Aboutっていう曲はギター1本の曲だから、これだけはスタジオで録ってるんですけど、それ以外のギターは僕の自宅で収録したんですよ。
それを参加してくれているミュージシャン達とデータでやり取りして、どんどん完成させていきました。

みんな本当に素晴らしくて、ファイルを送って数時間後には凄く良い音でヤバいのを返してくれて・・音もミックスもめちゃくちゃ良いしね!最高です。

https://firsttake.official.ec/

長いギタリスト生活の中で、特に印象に残っている瞬間や出来事を教えてください。

僕かなり長い間ギター弾いてるからなぁ(笑)

沢山あり過ぎるんだけど、パッと一番先に出てくるのはスティーヴィー・ワンダーさんと共演する機会があって、

自分がスティーヴィーと一緒に音を出しているというだけで、すごく感動しました。

あと、あのビートルズの” Let It Be” や”Get Back”のオリジナルレコーディングでキーボードを弾いているビリープレストンと90年代おわりから2000年代あたまにかけてたくさん共演できたのも! まさかLet it beやGet backを本家レコーディングで弾いている方とできる日が来るとは思ってもいませんでしたね!

ウォーレン・Gという有名なラッパーとスタジオでトラックを作っている時も、自分がずっと聴いていたアーティストの一人だったので、一緒にスタジオ作業ができて嬉しかったのを覚えています。

最近だと、さっき話した親友のファンタスティック・ネグリートのアルバムが今年(2021年)またグラミー賞にノミネートされているんですけど、そのアルバムにも僕がギターで全編参加しているんですよね。

その中の曲が、1ヶ月くらい前、たまたまミックジャガーが自分の好きな曲を流すというラジオ番組をやっていて、いきなりその番組の一曲目に流れたの!
感動したよ、ミックジャガーも聴いてくれてるんだなって(笑)

僕は、小学1年から4年までエレクトーン教室に通っていたんですけど、その経験が生かされたのか、ギターを始めたら意外と上達が早かったんですよね。
あと、やっぱり中学生の時の友達の家での出来事がすごかったんだと思います。ギターを持って現れたというそのお兄さんの。

その時の感動と、その後の人生で出会ってきたいろいろな方々との縁が重なって長年、ギターを弾かせて頂いています。

“本物”を知るということに貪欲でありたい。

普段、感性を磨くために心掛けていることはありますか?

できるだけ良い音楽を聴いたり、映画を見たり・・・

美味しいものを食べたり、いい景色を見たり・・・

完璧な生活は送れないけど、“一流” を知ってるか知らないかで出てくる音は変わってくると思います。

四六時中いいものを食べろってことではなくてね(笑)

“本物を知っているかどうか” ということが大事なんだと思います。

僕の場合は、運よくアメリカでも日本でも本物と呼ばれる人たちに出会えたというのが良い経験になっていると思います。

日本に帰ってきてからもAIさんとか、EXILEさんとか本物のアーティスト達と仕事ができてるから本当にラッキーです!

マサ小浜・近年参加作品はこちら

よかったら、僕のアルバムを聴いてください(なんちゃって笑)

“本物”というキーワードが出ましたが、マサさんが感じる本物って何でしょう。

音楽だけに関していえば「プライドを持って自分の音に責任を持っているかどうか」が一番なのかもしれない。料理でも音楽でも何でも自分のやることにプライドを持つってすごく大切なんじゃないかと思います。

他のことはどうでもいいけど、自分がこだわるもの。例えば、僕の場合はギターだから、その音に関しては責任を持つというかね。そうできるように心掛けてます。

それぞれの個人の経験がその人の音になっていると思うんですよ。音楽に関係ないことでも全部音に現れてくると思っています。

ミュージシャンに関していえば、普段から良い音楽を聴くということも大事なことですね。良い音楽を聴かなかったら、何がよくて何が悪いのか判断ができないから。

それが判断できるようになるのが大事だよね。

良い音楽って答えがあるものじゃないけど、自分が好きな音楽の中でも、じゃあその中で一流なものは何なのかなって探求することはすごく大事なことだと思いますよね。

60年代、70年代、80年代の名盤を沢山聴くのも良いし、素晴らしい才能を持った現代の音楽家たちの音楽を聴くのも良いですし、どさくさに紛れてマサ小浜の「MASA’S FIRST TAKE」を聴くのも良いと思います(笑)

みなさんのなかに自然に入り込んでくる音楽になったかとおもいます。お仕事が終わって家に帰った時 またはリモートワーク中に、自然に流れてきて、聴いた心が満ちるような作品になっていたら幸いです。 良かったらぜひ聴いてください。

〈おわりに〉インタビューの中で、何度も感じられた制作メンバーへの信頼と、自分自身の仕事に対する情熱と姿勢が、今回のアルバムの楽曲一つひとつを、より輝かせ、深みを持たせる理由となっていることは間違いない。

私も、マサ小浜のファンの一人として
楽曲のクオリティーは元より、ギターが言葉を持っているかのように語りかけるくるサウンドに、心躍らせている一人である。
今後「MASA’S FIRST TAKE」が更に多くの人の心に届くことを願う。

取材:Noriko Shimada