たくみ先生、今日はどんなことを教えてくれるんですか?
今日は、リップロールについて解説するね!!
リップロール・・・唇を閉じた状態で空気を吐き出し、唇をブルブルと震わせながら行う練習方法です。これはプロの歌手も行っているウォーミングアップの一つで、コンサートの本番前、楽屋や舞台袖でウォームアップとして行っている方もたくさんいらっしゃいます。幼い時にフザケてやった経験がある方も多いかもしれません。
①一定時間キープする事で、息のコントロールのトレーニングになる。
②地声から裏声(ファルセット)へのチェンジを繰り返すことで、無理なく滑らかな動きを習得することができます。
③唇、首などの脱力ができる。
④腔内の形や唇の形ではなく、必然的に声帯のみが動くことになるため基礎的なトレーニングとして最適。
1.唇を湿らす
2.唇の横(頬と唇の間あたり)を指で軽く持ち上げる
3.唇を閉じた状態で空気を吐き出し、唇をブルブルと震わせる
4.慣れてきたら、唇を震わせた状態をキープしながら声を一緒に出す
5.音それを音階をつけながら行う
・唇を乾燥させないこと
・口輪筋(口の周りの筋肉)を固くしないこと
・指で唇の横(図のあたり)を上に持ち上げながら空気を吐き出すこと
・唇が揺れづらい場合には、吐く息の量を多くして短く空気を吐き出すこと
・息が漏れすぎないように気をつける
唇の揺れ(力加減)を調整できる
息の量を丁寧に調整できる
音程の調節ができるようになる
リップロールでメロディを正確に取れる
地声とファルセットを滑らかに繋ぐことができる
無理に息の量を増やすことで唇を震わせても、逆効果となりますので、歌を歌うときのように、自然な息遣いでリップロールをしましょう。
※そもそも唇を揺らすのが難しい場合には、短く強く空気を吐き出してみたり、声を出しながら行ったりしてみてください。辛抱強く行っていると、少しずつ揺れる感覚がつかめてくると思います。リップロールは吐く息の量、強さが一定でないと唇が振動し続けません。日々の積み重ねがとても大切になりますので、毎日コツコツチャレンジしてみてください。
息のコントロールやダイナミクスはボイトレ初心者の方にとってとても難しいものですが、リップロールはどこでも気軽にできるボイストレーニングのひとつです。自宅、お風呂、車、移動中など是非トライしてみてください。
音が高くなるサビや感情的になるフレーズというのは、つい声量だけが大きくなってしまい、喉や声帯に負担を感じている方も多いのではないでしょうか。必要以上の強さで空気を送り込んでしまうと、通り道である喉への負担が大きくなるため、結果的にコントロールがうまくできなくなったり喉が痛くなってしまいます。無理のない自然な声量、息の調整を習得するためにも、リップロールはとても重要なトレーニングです。