豊島 浩嵩(とよしま ひろたか)さん
都内在住の32歳。保育士。
大学卒業後、児童養護施設への勤務を経て、保育士資格を取得するため退職。
専門学校に進学し保育士資格を取得した後、ワーキングホリデーで訪れたオーストラリアや、タイの孤児院で海外経験を得て、2019年12月には青年海外協力隊(JICA)を通してヨルダンへの派遣が決まっている。
現在はどのようなご職業につかれていますか?
現在は、保育士として児童館に務め、その傍らでボーカルレッスンに通いもうすぐ1年半になります。
レッスンでは「量より質」を合言葉に、藤嶋先生にご指導いただき、カラオケも質を上げていくべく、友人と行くより、個人練習で行くことが多くなりました。
上には上が、というより上しかいなくて、「まだまだだな」と感じることばかりですが(笑)。
個人的には、青年海外協力隊に応募したのがきっかけで、今年の暮れに、ヨルダンにある孤児院への派遣が決まっています。
ヨルダン!?なぜそこに行こうと思われたのか、行くことを決めるにあたってのエピソードなど、経歴も交えて教えてください。
学生時代は、将来についてあまり考えていませんでしたが、通っていた学校が福祉色の強い学校でした。
また、サークルも福祉活動を主体としたものだったので、そういった教育に携わる仕事に就きたいと考え、児童養護施設へ就職をしたのが、社会人としての第一歩です。
それから、いくつかの施設で勤めましたが、今から4年ほど前に退職し、専門学校に通って保育資格を取得しました。
その後、海外にも興味があったので、ワーキングホリデーでオーストラリアに行ったのですが、体調を崩し、1年間過ごす予定のところを8ヵ月で帰国。
学生時代は、友人とカラオケのフリータイムで、8時間歌い続けるくらい歌も好きだったのですが、オーストラリアにはカラオケがあまりないんです。辛かったですね(笑)。
また、食生活や、職場の人とのコミュニケーションがうまくいかなかったことなどから、ストレスが溜まり、体調を崩してしまいました。
それでも帰国後、昨年の2月に再び海外へ行くことになり、3週間ほどタイの孤児院で、実際に現地の生活をしながら、子供たちと触れ合う機会がありました。
僕が行ったのは、タイの最北端でしたが、バンコクなどではやはり、生活の差、貧富の差が、かなりあるのが現状です。
しかし、貧しいからと言って、楽しそうに暮らしていないわけではなく、貧しくても豊かに暮らすことができるんだ、ということを教わりました。
そういった実生活の部分は、実際に現地で生活してみないとわからないですよね。
実生活を送ったことから、「自分にもできることがないかな」と考えるようになりました。
児童養護施設で働いた経験、オーストラリアへ行ったことや、タイでの経験などを踏まえて考えた結果、自分のやりたいことが定まったんです。
そして、青年海外協力隊に応募し、ヨルダンの孤児院での活動が、決まりました。
ご自身の経験を元に、やりたいことを見つけられたのですね。その「やりたいこと」とは何だったのでしょうか。
去年の春、実現には至りませんでしたが、日本に観光にくる方や、在日の外国人などを対象に、歌を通じたコミュニケーションをしようと、島田先生が提案してくれました。
具体的にどうすればいいか話し合い、実際にアジア系で英語の喋れる人を5~6人集めて、童謡や島唄、ポップスなどを選んでもらい、歌えるようになるという、模擬体験レッスンを開きました。
自分に、講師としての経験や技術がないこともあり、その後の実現には至りませんでした。
しかし、その取組みが面白くて、将来的に何かの形でこれが実現できたらいいなと思います。
でもまずは、決定した青年海外協力隊の訓練をこれからやりきらないと、社会性や語学訓練などで不合格になる場合もあるので頑張ります!
Canaria Music Studioとの出会いは豊島さんにとってどのようなものでしたか。
まず、申し込みをしたのは、オーストラリアで帰国が決まり、その直後です。
たまたまfacebookを見ていたら、広告が出ていて、面白そうだし、無料体験レッスンを行っていたので、すぐに予約を取りました。
友人で、実際にボーカルスクールに通う人もいたので、敷居の高さはあまり感じませんでした。
帰国後、1週間くらいで体験レッスンに行ったと思います。
レッスンは、藤嶋先生が担当してくれたのですが、親切に対応してくれ、スタジオの雰囲気や、アットホームな感じも含めて気に入ったので、ここにしようと決めました。
その後、通い始めて1ヵ月目で、浦安の青少年館で行われたクリスマスコンサートに参加したんです。
そこでは当日、リハーサルが終わった後に、「ここのフレーズをもっとこうしよう」という意見を出したりもしました。
今思えば、入って1ヶ月目で偉そうですが(笑)
でも、当時一緒に参加したメンバー(生徒さん)も話しやすく、意見も言いやすい雰囲気があったからこそ、言えた一言だったと思います。
このクリスマスコンサートをきっかけに、横のつながりも生まれました。
レッスンだけでは、先生との1対1だけど、セッションやコンサートに出ることで、いろいろな方に出会えるというのが僕は好きです。
ただ、教室で行われるセッションは、「これまでの練習の成果を発揮しなければ」というプレッシャーや、いつ自分の番が来るかわからない状況からか、毎回ピリピリした変な緊張感に包まれてますけどね(笑)。
カナリアの良いところは、こういった実際の現場で、試すことができるところです。
それに、教室自体が広くなくて、他の生徒さんや講師の方、出入りされている様々な方と、話すことができるのも良かったです。
歌については、カナリアに通う前から「上手いね」と、言われることはありましたが、セッションに出て悔しい思いをしたり、他の生徒さんに影響や刺激を受けることができるので、そういった機会は大切にしていきたいです。
一人でやれることはいつでもできますが、他の人とやれることは、他の人がいるうちじゃないと、できないですからね。
私はヨルダンに行きますが、カナリアミュージックスクールのヨルダンツアーも待ってます!
取材・文:Koh Yamasaki